【第2回JEAエンゲージメント研究会】開催レポート

2019年4月24日 第二回エンゲージメント研究会を開催しました!

第二回のテーマは、あのAmazonを震撼させたといわれるザッポス社に、JEA代表である小屋と佐々木が視察をしてきた報告をメインに、ザッポス社の取り組みから、私たちがどんな学びを得られるのかを考えました。

 
研究会は、会場全体が小屋の視察報告への期待に胸膨らませている雰囲気でスタートしました。その様子をレポートします。

なぜザッポスなのか?

まず小屋から、ザッポス社について簡単な説明と、今回の視察目的について話しました。

≪ザッポス社について≫
・アメリカ合衆国のラスベガスに拠点を構える靴を中心とした通販事業で、CEOはトニー・シェイ
・2009年に約9億ドルでAmazon傘下に入りするも、自社の文化を維持したまま独立経営を続けている
・2011年に米フォーチュン誌「働きがいのある企業100」ランキングで6位
・新規顧客獲得の43%がクチコミ、顧客のリピート率75%
・2014年にホラクラシーを導入

小屋はザッポス社が導入しているホラクラシーに関心があったため、その取り組みやエンゲージメント向上の活動について視察してきました。
最近ティール組織などでも注目されているワードという事で、小屋から簡単に説明しました。


ホラクラシー(Holacracy)とは?

・上司と部下、肩書などに基づく一般的なピラミッド型の「ヒエラルキー組織」とは違う組織形態を指す。
・明確な定義はないが、上下関係のないフラットな組織で、経営情報などをすべてオープンにするのが特徴。 意思決定はチームや個人に任され、「管理しない経営(運営)」とも呼ぶ。

ザッポスがホラクラシーを導入した理由は、CEOのトニー・シェイが、創業時の仲間との関係性を復活させるため、また大企業病に罹るのを絶対に避けたいがため、と説明されました。
ヒエラルキーの無い組織とはどんなものか?小屋が現地で詳しくインタビューしてきた結果を話しました。

視察報告前編 ザッポスはいつでも見学OK、オープンな会社!

ザッポス社の見学は申し込みをすれば誰でも可能で、社内ツアーガイドまでいるので、会社の事についてなんでも聞くことができるそうです。※ただし有料

まずは写真で社内の雰囲気を紹介しました。
 
社内には、お客様や社員も使えるゲームセンターやビリヤード台があり、社員も使うそうです。

 
壁一面にザッポスの歴史が書かれています!

 
社員のデスクは各自が自由にデコレートできる上に、ロッカーにはお酒のボトルが…でも自立した社員なら仕事中にお酒を飲んでもOKとのことです。

 
豪華な社内シアターでは、研修卒業式やクライアントとのナイトクラブが開催されるそうです。


食堂にあるものは基本フリー、コックに作ってもらうのは有料だけど安い!
自販機も基本は無料、エナジードリンクとスナック類は有料で寄付金となるそうです。


社内に見事な絵が!描いたのはなんとザッポスでのフルタイム勤務のアーティスト、ミゲルさん。


ザッポスのちょっと変わった制度

≪社内通貨『ゾラー』≫
同僚への感謝を伝えるときに月1回進呈でき、受け取ったゾラーは様々なグッズと交換可能とのことです。

≪カムバック制度≫
退職した人は『卒業生』であり、入り口に盾が飾ってあります。いつでもカムバックできる環境でした。

≪福利厚生やファミリーイベント≫
トイレなどいたるところに告知がされています。

≪WISH≫
イントラネット上で、社員がちょっとした『WISH』を掲載すること可能です

例)
・シングルマザーの社員が「子どもへのクリスマスプレゼントが買えない」
⇒同僚が呼びかけ合い、プレゼントを購入

・ipadが壊れた!
⇒いらなくなったipadをあげる

・フェラーリが欲しい!!
⇒何かの折にトニー・シェイがプレゼントしてくれるかも(笑)


採用はカルチャーを重視、時には2~3か月かかることも?

ザッポスは、適切な人(Hiring right people)を採用するために、スキルなどの質問に加え、カルチャーに関する質問もするそうです。
選考中にBarで一緒に飲んだりすることもあり、自社のカルチャーにあった人を採用することに注力しています。

小屋からはここで、ザッポスが大切にしているコア・バリューや4つの採用ポイントについて詳しく説明をしております。

ザッポスが実践しているエンゲージメント向上の活動

彼らの活動の軸はP.E.A.C.E. (Programs, Events, Activities, Charity & Engagement)となっており、主には以下の2つのチームに分かれて取り組んでいるそうです。

①Energizeチーム:フィットネス、ランニングなどの推奨
②チャリティ・チーム:「Zappos for Good」を掲げて、地元コミュニティとのイベント、ボランティアなどを推進

ザッポス社員は、仕事の20%はカルチャーを守るための活動に向けているとのことです。小屋はこれら、ザッポスのエンゲージメント向上の活動の核心に迫るインタビュー結果について話しておりますが、レポートでは伝えきれないので、項目のみ記載しておきます。

・ザッポスが考えるエンゲージメントについて
・エンゲージメントサーベイの実施の有無について
・エンゲージメントを高めるためにしていること
・ザッポスでのストレングスファインダーの認識
・取り組みにおける失敗例について
・宗教とどのように違うのか

どれも日本での取り組みとは全く異なり、目からウロコの情報でした。詳しく知りたい方は、ぜひ日本エンゲージメント協会の会員になっていただけたら幸いです!


ディスカッション① ザッポスの話からどんな学びがあったか?

ここまでのザッポスの視察報告を受け、参加者の皆さんで、自分たちの職場を振り返ってみての学びを共有しました。
全体でシェアされた意見を一部紹介します。

「研修担当をしているが、テーマやスキルで外部講師を選んでたが、思えば会社のカルチャーには合っていない講師もいた。カルチャーの視点で選ぶことが重要だと感じた。」

「日本の会社ではヒエラルキーのある組織が多いが、ではリーダーがすべて責任取っているか?というとそうでもない気がする。ホラクラシーの実践ができるのかもしれない。」

「採用については、定量情報が無いので、バイアスがかかるのでは?また給与体系はどうなっているのか?」

ザッポス視察報告後編 ホラクラシーをシニカルな視点で!

ここまではザッポス社の、あるいはホラクラシーの魅力的な部分を取り上げてきました。ここからは、ホラクラシーについてシニカルな視点でみたことについても報告をしました。


気になるザッポスの給与は?

ディスカッションの中でもザッポスの給与について気になっている意見が出ていましたが、小屋がインタビューでガイドの方から『good question!』と言われた、ザッポスの給与の算出についての回答を一部紹介します。

ザッポスの給与の算出は、一部は以下のようになっております。
①各役割社員の役割でのマーケットバリューから、同職種の給与平均を算出する
②同職種の給与平均の120%が本人の給与になる

上記の方法で、基本的には一般的な水準よりも高い給与が受け取れるのですが、複数の役割を持っている社員の場合、給与の高い仕事ばかりを選択できるかというと、そこはチームの中での話し合いでのなかで決まるそうです。
ここで小屋は『その給与体系で満足しているのか?』という質問には『それはもっと良い質問だ!』と返され、満足はしていない印象をうけたようです。

その他にも、小屋はホラクラシーを以下のようなシニカルな視点で触れました。
・ホラクラシーを理由に退職した人のコメント
・導入を検討しながら見送ったケースについてのコメント
・ホラクラシーの組織が考えている『個』という存在について
・社員自分の強みと興味を生かそうとするが、チームメリットの無い役割が生まれないようにするチェック機能もある
・1つの役割に没頭する『専門家』的な働き方とは違い、視野が広がると言える
・役割が増えることは、自分の価値が認められたと考える
・社員は複数のチームを掛け持ち、自分の仕事を重要な役割で満たさなければならず、報酬は複雑になっていく
・複数チームを掛け持つので、自然と会議時間は増える

など、ホラクラシーのもつ側面に深く切り込んでいく小屋の話に、会場全体が引き込まれ、真剣な雰囲気となっておりました。


ディスカッション② 改めてザッポスの試みにはどんな学びがあるか?

ここまでの小屋の話から、ザッポスのホラクラシーを『ポジティブ』と『シニカル』な視点で見た時、改めて得た学びやホラクラシーの課題を言語化し、全体でシェアしました。

「自分で新しい役割を作ることができてもウェイトを決めることが難しいだろう。スーパー自立社員である必要はありそう」

「意思決定者が誰なのか不明瞭になるのではないか?実際は知識経験をふまえると、判断を下す人などがあり、実質ヒエラルキーはあるだろう」

「フリーライダー、パフォーマンスが低い人はどうなるのか?」

「ホラクラシー自体、隣の芝生は青く見えている部分があった。企業フェーズによって機能するか考えなければならない」

「サービス業においてはとてもよい」

ザッポスの報告から様々な気付きや学び、自分たちの職場への課題を得ていました。

最後に小屋から

「ザッポスのホラクラシーのように、自分の業務時間のすべてを、顧客にとって価値あることに、自分で割り当てられるのは素晴らしい。
ただ、それをリーダーシップで実現できれば、ホラクラシーでなくても『大企業病』にならずに済むかもしれません。
ホラクラシーについては継続して考えていきたいので、私はもう一回ザッポスに行くかもしれません!」
とのことで今回の研究会を締めくくりました。

またザッポス視察に行った際には、第二弾の報告会を行いますので楽しみにして頂ければと思います!
今回ご参加頂けなかった方は、次回第三回エンゲージメント研究会(6月27日)にお越下さい!

最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。

 

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